BUYER・PRESS

18.04.13

明治創業・田中帽子店を訪問

だいぶご無沙汰しています。
前回の記事からアーカイブで分からないくらい昔になってしまいました…
ブログやSNSが主力となるこの時代に完全なる怠慢…失礼しました。
 
 
さて、早いもので新年度を迎え、心機一転・新生活を送っている方も多いのではないでしょうか。
ワクワクする一方で、慣れない環境で思わぬストレスもあるかと思います。
そんな時はリフレッシュも兼ねて、是非全国のコレクターズに遊びに来て下さい。
 
 
ここからが本題ですが、我々バイヤーチームも日々ストレスを感じながら(?!)ワクワクを提供できるコレクターズになるように商品を仕込んでいます。
今日はそんな中から一件の仕込みエピソードをご紹介します。
 
今は昔ですが昨年11月、私は埼玉県春日部市のとある工場に足を運びました。
都内から1時間ちょっとのところに位置しますが、やはりガラッと景色が変わります。
周りには大きなビルも煌びやかなネオンもありませんが、どこか懐かしく温かい景色が広がります。
 
 
そう…今回はこちらにお邪魔しました。
 
 

明治創業・田中帽子店を訪問

 
創業した明治時代より麦わら帽子を作り続ける老舗。古くから甲子園に出場した球児がかぶるカンカン帽や、
幼稚園児がかぶる麦わら帽子を提供してきました。
また皆様ご存知のスタジオジブリに出てくるキャラクターが着用している帽子のほとんどが、この田中帽子がモデルと言われています。
 
コレクターズでも昨年初めて取り扱いさせてもらい、思ったよりも売れまして(失礼…)改めて生産背景を見ておこう、というところでした。
 
 
 
工場を訪れたその日は特に冷え込んでいましたが、この夏に向けて既に多くの麦わら達が出迎えてくれました。
 

明治創業・田中帽子店を訪問


湿気のない時期の天日干しは麦わら帽子を作る上でマストだそうです。
 
工場内では貴重な織り機・ミシンを使って熟練の職人さん達が一つ一つ「麦」から「帽子」へと魂を吹き込んでいきます。
 

明治創業・田中帽子店を訪問

明治創業・田中帽子店を訪問

明治創業・田中帽子店を訪問

明治創業・田中帽子店を訪問


 
この時期からこんなに作ってるの?!と驚きましたが、メーカーさん曰くこれから更に受注が増え、今は引退した先代の社長までも手伝いにくるそうです。
 
そうして作り上げられた田中帽子を改めて見ると、形の良さは去ることながら細かい仕上げも綺麗で、
やはり量産された帽子にはないクオリティです。「安物買いの銭失い」とはよく言ったもので、
これだったら長く愛用して買い替える必要もないなぁ…と。(決して田中帽子が格段高いわけではありませんが。)
 
 
この田中帽子のように手作業で麦わら帽を作るメーカーは国内になんともう一社だけ。
少しネガティブな話題ですが、良いものを作ることのできる背景はあっても、深刻な人手不足やコスト面で海外製品に立ち向かえないそうで…
帽子屋に限らず、日本のモノづくり産業は元気がないのが実情だそうです。
 

 
こうして田中帽子基より、日本のモノづくりを知っていく中で、バイヤーとして「欲」が沸き立ちます。
コレクターズにしかない別注アイテム…、更に言うと日本を元気にするようなコレクターズじゃなきゃ出来ないスペシャル別注…!
 
 
そんなアイデアを頭に浮かべながら、陽も落ちて来たので帰路へ…
どんなアイデアが浮かんで、どんな形にしていくかは次回のブログにて。
 
※帰りの駅前にあった、一際目のいく餃子屋

明治創業・田中帽子店を訪問

地元では20・30個まとめ買いは当たり前のようで、店内賑わっていました。
今回はスルーしてしまいましたが、次訪れた時はにんにく臭を漂わせてから帰りたいと思います。